はじめに
相談例
Xさんは、会社に勤めて毎月30万円の手取り収入を得ていますが、複数の消費者金融会社から、長期間にわたって借入れと返済を繰り返しており、現時点で、A社に50万円(毎月返済額2万円)、B社に70万円(毎月返済額4万円)、C社に120万円(毎月返済額5万円)、D社に60万円(毎月返済額2万円)の借金があり、借金総額は300万円、毎月の返済額は、合計で13万円になっていました。
なお、Xさんには、既に借金を全て返済したE社がありました。
債務整理とは
(弁護士が行う)債務整理とは、大雑把にいえば、借金(借主を債務者と言い、借金を債務と言います。)があった場合に、貸主(貸金を債権と言い、貸主を債権者と言います。金融業者が多いですが、金融業者以外の法人や個人であることもあります。)と交渉して債務(利息を含みます。)の減額や返済猶予ないし分割などを求めて交渉したり(これを任意整理と言います。)、裁判所を利用して民事再生や破産手続きの申し立てを行うなどの方法により、債務者の経済的更生を助けることを言います。
また、いわゆる過払い金の返還請求を含めて債務整理と呼ぶこともあります。
以下では、債務整理の代表的な手続きである任意整理、破産について説明し、また、民事再生及び過払い金についても簡単に説明します。